2008年6月19日木曜日

Energy officials lay groundwork for power trade

*Energy officials lay groundwork for power trade*
By Vientiane Times June 18, 2008

Energy officials from the Greater Mekong Subregion (GMS) are meeting
this week to discuss ways to move the region closer to a fully
integrated power sector, according to the Asian Development Bank (ADB).

During meetings sponsored by the ADB, the delegates will discuss
performance standards and transmission regulations for cross-border
power trade, the first of four stages leading to an integrated power sector.

"National forecasts show demand for electricity in the GMS region is
expected to grow between nine and 15 percent per year over the next
decade," said ADB Principal Energy Specialist Yongping Zhai, who also
co-chaired the meetings in Vientiane .

"Regional cooperation in power trading offers efficient use of regional
energy resources to meet this rising demand."

The first phase of the regional integration project is expected to be
complete in 2010, and seeks only to promote country-to-country power
transactions where excess capacity of existing cross-border transmission
lines is used.

This phase will initially involve three interconnections including one
between Laos and Thailand , another between Laos and Vietnam , and one
connecting Laos and Cambodia .

Delegates from Cambodia , China , Laos , Myanmar , Thailand and Vietnam
will also launch a joint power-sector database during the meetings. The
web-based facility will provide a channel for gathering and exchanging
relevant information on the energy sector in the region and serve as a
platform for the interaction of GMS countries towards the development of
the regional power market.

ADB, based in Manila , is dedicated to reducing poverty in the Asia and
Pacific region through inclusive economic growth, environmentally
sustainable growth, and regional integration.

Established in 1966, it is owned by 67 members - 48 of whom are from the
region. In 2007, it approved US$10.1 billion in loans, US$673 million in
grant projects, and technical assistance amounting to US$243 million.

Vietnam venture: Biofuels firm makes its first foreign leap

Vietnam venture: Biofuels firm makes its first foreign leap

The Russian state corporation Rostechnologies is to launch production of
biofuels in Vietnam. It would be the first foreign project for the company.
The new division of the Biotechnologies state corporation plans to build a
bioethanol producing plant together with PetroVietnam and domestic financial
group Metropol, acoording to the Kommersant business daily.

The plant will produce up to 100 thousand tonnes of bio-fuel annually.

Some experts, however, are sceptical about the chances of success for the
project, due to the high price of raw materials and the lack of development in
the region’s biofuels market.

So far, Russian companies’ dealings with PetroVietnam have been limited to oil
and gas.

中国政府,エネルギー価格改革へ

●中国政府,エネルギー価格改革へ

改革の目的は,世界第2のエネルギー消費大国を,エネルギー節約の方向に向かわせる
ための改革だという。特に昨年11月以来のガソリンとディーゼルの値上がりが,中国
政府をしてもっとも恐れさせているインフレ圧力への影響が強くなってきたことが大き
なきっかけである。発展改革委員会は,この改革へのスピードはソフトランディングを
考える,として慎重な姿勢である。

電気料金の問題については,時間によって価格の変わる格差制度を導入することで過剰
設備の増大を防ぎ,多エネルギー消費型の産業の抑制に努めるという。これらの基本政
策を,各省政府に流し,改革を実行する。ただ,電気料金には,インフレを懸念して,
しばらくは手を付けない,としているだけに,政府のこの政策が早急に投入されるのか
どうか,疑念がある。

●タイの原子力開発,来月より調査スタート

EGATのカマール副総裁が,フォーラムの席上で明らかにした。まず可能性調査から
入るが,1982年以来50地点が候補に上って,今では10地点に絞られてきたが,
いよいよ来月,3地点程度に絞り込むための調査の発注を行うという。内容は,地点選
定,環境対策,安全基準,人的資源育成,法体系確立,経済評価,資金調達方法,など
の7項目に亘る。

この2年間に亘る調査にための委託先のショートリストが公表されているが,現在名前
の挙がっているのは世界各国から5社があり,日本からは,ニュージェックと日本原子
力開発の2社が候補に挙がっている。米国から2社,スイスから1社である。

国内外の原子力開発反対派は,既に立ち上がっており,タイの民衆の社会的力から考え
ると,今後,相当の混乱が予想されるが,タイ政府のエネルギー部門は,バイオマスな
どの再生可能エネルギーで対処できる問題ではない,とし,2020年時点で400万
KWの開発,系統に占める割合を10%と想定している。


●インド,2006年エネルギーレポート,水力はクリーンと

インド中央政府の計画委員会が2006年に作成した総合エネルギー政策の中での,水
力の重点開発について3つの理由を挙げている。一つは水力が地球温暖化ガスを排出し
ない,二つは流れる水の劣化をもたらさない,三つは発電の結果に廃棄物が生じない,
と言うことである。

これに対して現今,水力のダムが温暖化ガスを排出するのではないか,と騒いでいるの
が環境団体のIRNである。そうして更にIRNは,水質を乱さないとする政策方針に
ついて,貯水池に長期間ため込む影響や,堆砂の問題を挙げている。これから大規模に
始まるインドの水力開発について,この記事では真剣な議論が行われている。


その他

●インドの原子力企業など,資金の海外調達へ
●インドネシア,政府,ナツナのガス田開発で,プルタミナへ開発権益
●インド,リライアンス,タタなど,パンジャブの大規模石炭火力で9社競う


参考資料

2008年6月18日分

タイ

●080618A Thailand, Bangkok Post
タイの原子力開発,来月より調査スタート
Nuclear study starts next month
http://www.bangkokpost.com/Business/18Jun2008_biz35.php

インド

●080618B India, Economic Times
リライアンス,タタなど,パンジャブの大規模石炭火力で9社競う
Reliance Power, Tata, Lanco among 9 cos qualified for Rajpura project
http://economictimes.indiatimes.com/News/News_By_Industry/Energy/Power/Reliance
_Power_Tata_Lanco_among_9_cos_qualified_for_Rajpura_project/articleshow/3138241
.cms
●080618C India, Economic Times
インドの原子力企業など,資金の海外調達へ
Nuclear power ventures may get overseas funding
http://economictimes.indiatimes.com/News/News_By_Industry/Energy/Nuclear_power_
ventures_may_get_overseas_funding/articleshow/3139387.cms
●080618D India, The Statesman
2006年エネルギーレポート,水力はクリーンと
Energy from water
http://www.thestatesman.net/page.news.php?clid=3&theme=&usrsess=1&id=208477

インドネシア

●080618E Indonesia, The Jakarta Post
政府,ナツナのガス田開発で,プルタミナへ開発権益
Govt entrusts Pertamina with Natuna block
http://www.thejakartapost.com/news/2008/06/17/govt-entrusts-pertamina-with-
natuna-block.html

中国

●080618F China, Steel Guru
中国政府,エネルギー価格改革へ
China stands firm on energy price reforms
http://steelguru.com/news/index/2008/06/17/NTA3OTQ%
3D/China_stands_firm_on_energy_price_reforms.html

法政 エネルギー論

各位
                        法政大学人間環境学部長
                          根崎 光男(公印省略)
専任教員の公募について

拝啓 時下ますますご清栄のこととお喜び申し上げます。
 法政大学人間環境学部は、人間と環境との調和・共存をめざし
持続可能な社会を構築するための政策を、主として文系の立場
から教育・研究している学部です。当学部では、この度、エネルギー
の概念やそれに関わる環境問題等について、自然科学に立脚し
政策面も視野に入れて教育・研究をすすめていただく専任教員を
採用することになりました。
つきましては,関係者の方々ならびに関係諸機関などにご周知
くださいますようお願い申し上げます。 
                                    
敬具

                        記
1 担当科目 エネルギー論
2 募集人員 教授または准教授1名
3 採用予定日 2009年4月1日
4 業務内容等
 主要担当科目は「エネルギー論」です。環境科学の立場から
エネルギーについての概念と基礎事項をふまえつつ、環境の観点
からエネルギー問題を研究し教育していただきます。ゼミナールなど
の科目を担当し、学部学生の卒業研究を指導します。さらに、
大学院環境マネジメント研究科における授業および論文指導も担当
していただく予定です。なお、物質循環についても関心を持っている
方が望ましいと考えています。
5 研究分野 数物系科学,工学,複合新領域のいずれかとする
6 応募資格
(1)博士の学位を有するか、または博士の学位と同等とみなされる業績を有す
ること
(2)日本語による授業が可能なこと
7 提出書類
(1)履歴書
(2)研究業績一覧
(3)主要論文・著書 5編
(4)これまでの研究歴・教育歴の概要と着任後の抱負(2000字以内)
8 選考内容 書類選考(一次)および面接(二次)
9 応募締切 2008年8月8日(金)必着
10 書類送付先 〒102-8160 東京都千代田区富士見2-17-1
法政大学学務部人間環境学部資料室
Tel: 03-3264-9327 Fax: 03-3264-9663
11 注意 封筒に「公募書類在中」と朱書きし,必ず書留で送付してください。
                                    

ラッド豪首相、京都で「核不拡散及び軍縮に関する国際委員会」の設立発表

ラッド豪首相、京都で「核不拡散及び軍縮に関する国際委員会」の設立発表
 2010年核不拡散条約(NPT)再検討会議に向け

昨年12月に就任したオーストラリアのラッド首相が、6月9日、京都大学での講演で、「核不拡散及び軍縮に関する国際委員会」の設立を提案しました。8日からの5日間の訪日の最初の訪問地に広島を選んだ首相は、9日朝、平和祈念公園を訪問。講演では、「この委員会の仕事への参加について日本と協議することを楽しみにしている」と述べました。

オーストラリア側の共同議長は、ギャレット・エバンズ元外相が務めることになっています。エバンズ元外相は、核廃絶に向けた措置を示す報告書を出した「核兵器廃絶に関するキャンベラ委員会」を1995年に組織した人物です。

京都での講演でラッド首相は、1998年に「核不拡散・核軍縮に関する東京フォーラム」を組織した日本とキャンベラ委員会の主催国オーストラリアが協力することを訴えました。

「国際委員会」は、これらの専門家グループがそれぞれ1996年と1999年に出した報告書を検討し、2009年末に開かれるオーストラリア主催の国際会議に報告書を出すというアイデアです。これは、2010年「核不拡散条約(NPT)」再検討会議を成功に導くことを意図してのものです。

ラッド首相は、京都での講演で、「この10年間、世界は、核兵器に十分な注意を払ってこかなった」と述べ、米国のシュルツ、キッシンジャー元国務長官らの『ウォール・ストリート・ジャーナル』紙(2008年1月15日)への投稿の次の文章を引用して行動を呼びかけています。

急速化する核兵器、核のノウハウ、そして核物資の拡散の結果、我々は核の劇的変化を目前にしている。・・・我々が現在これらの脅威に対処するために講じている措置は、存在する危険から言って十分なのものではない

以下、外務省による両首相の会談概要と日豪共同ステートメントの関連部分の抜粋と、ラッド首相の京都大学での講演の関連部分の粗訳を載せました。

M.T.
○日豪首脳会談(概要)平成20年6月12日(外務省)

福田総理は、ラッド首相の軍縮・不拡散に関する国際委員会設立の提案を歓迎。両首脳は、核兵器不拡散条約(NPT)体制の維持・強化を含めこの分野で引き続き協力していくことを確認した。

○日豪共同ステートメント「包括的かつ戦略的な安全保障・経済パートナーシップ」

(軍縮・不拡散)

* 両首脳は国際的な軍縮・核不拡散体制を強化する決意を新たにした。両首脳は、2010年NPT運用検討会議の成功を達成するために、核軍縮・不拡散に関するハイレベル専門家対話の立ち上げに向けた二国間のイニシアティブの開始等を通じて、引き続き緊密に連携していくこととした。この文脈で、日本側は、6月9日に京都においてラッド首相が提案した核不拡散及び軍縮に関する国際委員会の設立について歓迎した。
* 両首脳は、ロシア連邦の極東地域における退役原潜解体も含め、ロシア連邦の非核化の分野において協力していくことの重要性を確認した。

○よりよい世界を共同して築く京都大学でのスピーチ 2008年6月9日

抜粋訳

今日お話ししたいのは、私たちが直面している課題について、そして、オーストラリアと日本が、どのように協力してそれらに対処できるかについてです。

核兵器、気候変動、食料、エネルギー安全保障のような課題、そして、私たちの地域の将来の制度的構造です。

この10年間、世界は、核兵器に十分な注意を払ってきませんでした。

私たちが直面しなければならない核状況がいくつかありました――北朝鮮の核計画、そして、それがこの地域にもたらしている危険、そして継続するイランの核の野望などです。

そして、兵器の拡散の脅威に対処するための新しい方法についていろいろ考えられてきました。

オーストラリアと日本は、ともに「拡散安全保障イニシアチブ(PSI)」の創設メンバーでした。

そして、オーストラリアと日本は、「原子力供給国グループ(NSG)」において輸出規制に関して密接に協力しています。

これらは、核兵器廃絶のための世界的努力の要――とりわけ、「核不拡散条約(NPT)」――を支えるのに役立ちます。

しかし、冷戦の真っ最中におけるのと同じような形ででは、核兵器の危険に対して関心を集中してきませんでした。

ある意味ではこれは理解のできることでした。核兵器の量は、1980年代のピークから比べると相当減っています。

二つの核大国――我々両国の同盟国米国とロシア――が交渉で締結した一連の条約の結果、核兵器の数が削減されています。

そして、南アフリカとウクライナは、核兵器の所有に至った国が核兵器を廃棄できることを示しました。

私たちは、もはや、二つの超大国の間の核戦争の恐怖に毎日怯えながら住むことはなくなりました。

しかし核兵器は残っています。

新しい国々が核兵器を追求し続けています。

私たちの地域のいくつかの国々は、その既存の能力を拡大しつつあります。

広島は、これらの兵器の恐ろしい力を想起させます。

広島のことを思えば、私たちは、核兵器の拡散の継続を止めるために、再び、警戒を怠らないようにしなければなりません。

そして、私たちは、核兵器のない世界という究極の目標を目指さなければなりません。

世界的な核軍縮努力の要は、核不拡散条約(NPT)です。

NPTは、核兵器の存在という事実に根差す条約ですが、その最終的廃絶を確固たる目標とした条約です。

NPTは、どのような歴史的物差しによっても、核兵器の拡散を止めるのに役立った条約といえます――とりわけ、この条約の交渉が行われていた1960年代に各国を拡散の方向に向かわせようとしていた圧力のことを考えればそうです。

しかし、40年後の今、条約は大きな圧力にさらされています。

条約の枠外で核兵器を開発した国があります。

北朝鮮のように、国際社会の声を無視し、条約を脱退したと述べている国もあります。

イランのようにIAEA――条約に力を与える役目を持っている機関――の声を無視し続けることによって条約の内容を無視している国もあります。

国際社会にとって二つの道があります。NPTが崩壊するに任せるか、NPTを復活させこれを守るためにあらゆる世界的努力を行うかです。

オーストラリアは、断固、条約を支持します。

困難が待ち構えているのは間違いありません。

しかし、日本とオーストラリアが力を合わせれば、拡散に関する世界的な議論において違いが出てくると思います。

両国は、特別な資格を持っています。

日本は、今も、核兵器の影響を経験した唯一の国です。

日本は、今日、大きな原子力産業を持っています。

オーストラリアは、世界最大の既知のウラン資源を持っています。

ですから、私たちは、各国がこの議論に持ち込む懸念について理解することができます。

そして私たちは、NPTが重要だとの見解を共有しています。

オーストラリアと日本は、どちらも、「国際原子力機関(IAEA)」に対する強い支持もあって、核不拡散にコミットしている国と認識されています。

日本は、十年以上にわたって、毎年、核軍縮に関する国連決議を提出してきました。

オーストラリアは、毎年、この決議を共同提出することを誇りにしています。

我が国は、単にそれに賛成票を投じる以上のことをしています。

我が国は、日本とともに決議案を国際社会に提示し、共同でその支持を求めます。

オーストラリア自身も、軍備管理・軍縮の分野で、この四半世紀、確固たる国際的実績を積んできました。例えば、オーストラリア・グループの設立、化学兵器禁止条約をめぐる国連での活動、同条約に元署名国して署名したこと、そして、包括的核実験禁止条約をめぐる行動などがあります。

オーストラリアと日本は、核兵器の長期的な課題についての世界的な思考の先頭に立ってきました。

オーストラリアは、1990年代に、「核兵器廃絶に関するキャンベラ委員会」を設立しました。

日本は、1990年代末に、「核不拡散・核軍縮に関する東京フォーラム」を設立しました。

これらの二つの機関は、核兵器に関する国際社会の努力における基準となった報告書を生み出しました。

そこで検討された問題を新たに検討し、そこで到達した結論を再考する時に来ていると思います。

NPT再検討会議が2010年に開かれます。

これは、条約加盟国が5年ごとに開く会議で、条約の目的に照らして進展を評価し、その条項をどのように強化することができるかを検討するものです。

ヘンリー・キッシンジャー元米国国務長官は、2007年に核不拡散は、世界が今日直面している最重要課題だと述べました。

ですから、再検討会議の前に、条約をどのようにして支持するか、どのように私たちの目標に向かって進むかについて、真剣に考えてみる必要があります。

私は、今日、ギャレス・エバンズ元オーストラリア外相を共同議長として、「核不拡散・核軍縮に関する国際委員会」の設立を提案することを発表します。

委員会は、キャンベラ委員会と東京フォーラムの報告書を再検討します。現在どこまで到達しており、どれだけの仕事が残っているかを検討し、そして、将来の行動計画を作成するためです。

委員会は、その結果を2009年末にオーストラリア主催で開かれる大きな国際専門家会議に報告することになります。

この委員会の仕事への参加について日本と協議することを楽しみにしています。

オーストラリアと日本は、また、この極めて重要な国際的議論を進めるため、「核不拡散・核軍縮に関するハイレベル対話」を設立することで合意しています。

委員会とそれに続く会議は、2010年のNPT再検討会議に向けての準備になるよう意図されています。

私たちは、再検討会議がまた進展なく終わるのを――あるいは、悪くすれば、崩壊し始めるのを――手をこまねいて見ているわけにはいきません。

NPTは、そんなことを許すにはあまりにも重要です。

核不拡散の目標はあまりにも重要です。

これらのさらなる努力をもってしても、成功の保証はありません。

しかし、だからと言って、あらゆる外交的努力をするのをやめてはなりません。

これは、戦略的政策におけるユニークな経験を持っている人々が共有している考え方です。

米国では、ジョージ・シュルツ及びヘンリー・キッシンジャー元国務長官、ウイリアム・ペリー元国防長官、それにサム・ナン元上院軍事委員会委員長が1月に『ウォール・ストリート・ジャーナル』紙でこう言っています。

「急速化する核兵器、核のノウハウ、そして核物資の拡散の結果、我々は核の劇的変化を目前にしている。・・・我々が現在これらの脅威に対処するために講じている措置は、存在する危険から言って十分なのものではない。」

ここでの私たちの議論に関連したことですが、この著名な米国人グループは、将来に向けた措置を提案しています。

彼らは、私たちは、次のようなことをすべきだと言っています。

* NPTの遵守の監視手段を強化する――これはすべてのNPT加盟国に対して、IAEAの作成した監視条項を採択するよう義務付けることによって達成できる。
* 原子力への関心が高まっていることに鑑み、核燃料サイクルを管理する国際的システムを作る。
* 「包括的核実験禁止条約(CTBT)」を発効させるためのプロセスを採用する。

新しいアプローチをとるときです。NPTとIAEAの再強化はその決定的に重要な要素となります。

米政界重鎮4人の「核のない世界」実現への呼びかけ

米政界重鎮4人の「核のない世界」実現への呼びかけとノルウェー政府の対応
国際会議開催と核不拡散条約再検討会議準備委員会での発言

『ウォール・ストリート・ジャーナル』(WSJ)紙の投稿記事で「核のない世界」の実現を呼び掛けた米国政界重鎮らの動きに鋭く反応した国の一つにノルウェーがあります。同国は、2月に国際会議「核兵器のない世界の達成」を開催し、4-5月の「核不拡散条約(NPT)」再検討会議準備委員会では、2 月の会議での外務大臣によるまとめにある5つの原則と10の政策提言をそのまま発表しました。

ヘンリー・キッシンジャー元国務長官(ニクソン政権)、ジョージ・シュルツ元国務長官(レーガン政権)、ウイリアム・ペリー元国防長官(クリントン政権)、サム・ナン元上院軍事委員会委員長(民主党)の4人による「核のない世界」実現を訴える昨年1月と今年1月の文章が米国の大統領候補者などに影響を与えていることは、共和党マケイン候補の核兵器消滅の夢と「反黙示録の4騎士」で紹介したとおりです。

ノルウェー外務省は、この4人の提言に応じる形で、2月26-27日にオスロで国際会議「核兵器のない世界の達成」を開催しました。会議には、4人のうち、シュルツ・ナン両氏が出席しました。ヨーナス・ガール・ストーレ外相は、開会の挨拶で、シュルツ元長官とナン元上院議員が会議を「共催」することに同意してくれことに謝意を述べています。会議には、レーガンとゴルバチョフのレイキャビク・サミットで議論された「核のない世界」の議論を復活させることをスタンフォード大学フーバー研究所でシュルツと最初に話し合った科学者シドニー・ドレルも出席しました。そのほか、 29ヶ国から100人以上の専門家が集まりました(出席者リスト pdf)。

日本からは、外務省の中根猛軍縮不拡散・科学部長と軍備管理軍縮課からもう一人が参加しました。

ストーレ外相は、開会挨拶 (pdf)で1980年代を振り返って次のように述べ、レイキャビクの重要性を強調しました。

悲観主義者だったのを覚えています。しかし、そこにレイキャビクの救世的希望が訪れました。冷戦の最中に、「闘将」が公に、そして、真摯に、と信じていますが、核兵器のない世界について語りました。「中距離核戦力(INF)」禁止条約とそれに続く協定により楽観主義の火がつきました。

会議の背景には、2010年に開催されるNPT再検討会議を、2005年のように文書も採択できずに終わってしまうような失敗に終わらせてはならないとの思いがありました。会議の目的は、

1. 短期(2-5年)で現実的に実施できる核軍縮、核不拡散、核リスク削減の提案をする
2. 長期的な目標とその達成に向けての進み方について議論する

ことでした。

ストーレ外相は、会議を終えるに当たり、次のように述べた後、2日間の会議の流れを要約し、最後に「大臣の感想」と題された部分で、5つの原則と10の提言を提示しました。

私は、私の共催者、「核脅威イニシアチブ(NTI)」、スタンフォード大学フーバー研究所(*)、「ノルウェー放射線防護庁(NRPA)」に深い感謝の意を表します。ナン元上院議員、シュルツ元国務長官、エルバラダイ事務総長の個人的な関わりもこの会議の成功に、決して小さくはない形で、貢献しました。目を覚ますようにという彼らの共同の呼び掛けは、時宜にかなった警告です。ノルウェーは、独自に、また、「7ヶ国イニシアチブ」(**) のパートナーとともに、これを心にとどめておきます。

ウイーンで開かれたNPT再検討会議準備委員会で4月29日にノルウェー代表が行った演説 (pdf)の3分の1以上が、ストーレ外相のまとめた5つの原則と10の提言をそのまま紹介することに充てられました。

以下、国際会議「核兵器のない世界の達成」のサイトにある会議の「背景説明」全文と『大臣の要約と暫定的提言──核兵器のない世界を達成するための世界的努力』(pdf)の「大臣の感想」の粗訳を載せました。

M.T.

* *  シュルツ元国務長官は、現在、スタンフォード大学フーバー研究所の特別研究員。サム・ナン元上院軍事委員会委員長(民主党)は、現在、NGO「核脅威イニシアチブ(NTI)」代表。
* **  7ヶ国イニシアチブ宣言文(英文, pdf)

7カ国外相が核不拡散政治宣言:事務総長、歓迎 (国連広報センター 2005年7月26日)

オーストラリア、チリ、インドネシア、ノルウェー、ルーマニア、南アフリカ、英国の7カ国外相が本日、核不拡散に関する政治宣言を発表し、9月の世界サミットへのインプットのため、総会議長に提出した。アナン事務総長は声明を発し、この7カ国イニシアチブが核不拡散/軍縮諸条約の遵守強化に関して、総会のコンセンサス合意につながるよう期待を表明した。

参考

2000年以降のNPTの会議関連文書を見るには「婦人国際平和自由連盟(WILPF)」のプロジェクト「リーチング・クリティカル・ウイル」)のサイト(英文)が便利です。

* 2008年NPT再検討会議準備委員会(4月8日-5月9日)文書
* NPT再検討会議文書 



1. 背景
2. 『大臣の要約と暫定的提言──核兵器のない世界を達成するための世界的努力』


背景

「背景説明」全文

NPT体制の柱は、バーゲン(取引)――核軍縮と引き換えの核不拡散――である。冷戦終焉後、このバーゲンを実現するために相当の努力がなされた。とりわけ、1995年と2000年の再検討会議において。しかし、最近は、進展が止まってしまっている。

核軍縮の側では、「包括的核実験禁止条約(CTBT)」が発効していないし、核分裂性物質カットオフ(生産禁止)条約の交渉は始まっていない。もっと一般的には、「13のステップ」のアプローチが、多くの非核兵器国のアジェンダの中核であり続けているにも関わらず、うまく行っていない。いくつかの国がその国家安全保障ドクトリンにおける核兵器の役割を高めているとの批判もある。

核不拡散の側では、すべての国に対して追加議定書を採用するように奨励する努力が限定的な成功しか収めていない。さらに、原子力「ルネッサンス」が広く予想されているにも関わらず、濃縮技術あるいは再処理技術をいかにしてもっと厳重に管理すべきか、あるいは、そうすべきかどうかについて合意が得られていない。

2005年の再検討会議の失敗が2010年に繰り返されるのを避けるためには、核軍縮の努力と核不拡散の努力の双方を活き返らせなければならない。このためには、核兵器国と非核兵器国の間で、NPTにおける約束のすべての重要性について新たなコンセンサスが必要である。

このような背景の上に立って、ノルウェー政府は、現在の袋小路からいかにして抜け出すかを議論するために国際会議を招集しているのである。

この会議の具体的な目的は二つある。

* 短期(2-5年)で現実的に実施できる核軍縮、核不拡散、核リスク削減の提案を特定・案出する。
* 長期的な目標とその達成に向けての進み方について議論する。

この会議は、これらの分野におけるノルウェーの政策――現在のNPT再検討のサイクルのためのもの、そしてその後のためのもの――を形作るのに役立つだろう。

ノルウェー政府は、NPTのバーゲンを実現するための実行可能で革新的な戦略について聞きたいと考えている。この会議が、核軍縮について「長い目」で見ることによってこのようなアイデアを生み出し、核廃絶の提起する課題と、それらを克服し始めるために今何ができるかとについて検討するよう期待する。

『大臣の要約と暫定的提言──核兵器のない世界を達成するための世界的努力』

(原文 pdf)
「大臣の感想」

世界から核兵器をなくす努力を成功させるには、核軍縮は、共同の事業にしなければなりません。実際、「核不拡散条約(NPT)」6条は、核軍縮を実現する義務をすべての加盟国に課しています。今日、核不拡散及び軍縮に関する国際的議論に特徴的に見られるのは、「あなたが先に」という態度です。これは近視眼的です。核不拡散と核軍縮を同時に進めることでしか、核兵器のない世界という私たちのビジョンは、実現できません。このビジョンを現実のものにするには、すべての国が――核兵器国と非核兵器国がともに――必要とされる検証手段と集団安全保障の仕組みを発展させるために協力しなければなりません。

私は、二つのウォール・ストリート・ジャーナル紙の記事で提案されているアイデアを完全に支持するとともに、私たちの世界的努力の進展のための5つの原則を提示したいと思います。もちろん他にないというわけではありませんが、私は、これらは決定的に重要だと思います。

第一に、核兵器のない世界のビジョンの達成には、トップ・レベルのリーダーシップと、一般大衆を含む主要な「利害関係者(ステークホールダー)」への真剣な働きかけが必要です。第二に、核軍縮を本気で考えるなら、私たちのビジョンを維持し、これに勢いを与えるために、今、具体的な措置を講じ始めることが必要です。第三の原則は、根本的なものです。核兵器のない世界を達成するというのは、すべての国――核兵器国と非核兵器国の両者――の共同の事業でなければなりません。第四に、私たちが直面している広範な課題に対処するにあたり、私たちは、差別をしないという原則――効果的な多国間主義の重要な原則 ――を貫かなければなりません。最後に、核兵器国と非核兵器国の両者の透明性が、私たちの世界的努力の中核になければなりません。

これらの原則から、いくつかの結論が導かれます。これらは、二日間の議論・討論から得た私の考えです。これから何日か、あるいは何週間かの間に私たちの考えを精緻なものにしていく中で、皆さんのお考え、インプットを歓迎しますが、これらはコンセンサスによる提言ではないことを強調しておきたいと思います。

すべての国の国家レベルの指導者たちは、核兵器のない世界のビジョンを実現することに個人的に関わり、これを国の政策とすべきである。指導者らは、早い段階で、国内の主要な「利害関係者(ステークホールダー)」――とりわけ国民――を巻き込むことを追求すべきである。さらに、核軍縮は学際的事業となるから、各国の国家レベルの指導者らは、科学、外交、政治、法律、軍など関連するすべての分野の専門家を巻き込むことを追求すべきである。

米国とロシアは、核兵器の数が千の単位ではなく百の単位で数えられるようにするべく、その核兵器の量を相当程度減らすよう期待される。これは、検証可能な、法的拘束力を持つ条約によって実施すべきである。また、核の安全保障に対する協力的なアプローチを築くための戦略的対話において、中国を、そして、いずれは、核兵器を持つ他の諸国も、巻き込むことが重要である。

もっと大幅な削減への道を整備するために、非核兵器国は、核兵器国と協力して、核軍縮を検証するのに必要な技術を開発すべきである。核兵器国は、この技術を実証するために、核兵器の数の削減によってもたらされた機会を活用すべきである。

核兵器を持つすべての国は、核兵器の廃絶に向けた貢献として、これらの兵器への依存を覆すためにあらゆる努力をするよう期待される。これらの国々は、また、その核兵器の運用ステータスを変え、その使用が考えられるような場合に決定にかけられる時間を長くすること、そして、戦略的安定性を促進するための他の措置を講じることが期待される。

「包括的核実験禁止条約(CTBT)」は、新たな核軍拡競争を防ぐために決定的に重要である。条約が発効するまで、現存の核実験モラトリアムを強化すべきである。核実験を実施したことのある各国は、核実験を再開する最初の国にはならないと誓約すべきである。さらに、CTBTの国際監視システムの資金供与は続けられなければならない。

「核分裂性物質禁止条約(FMCT)」は、核軍縮を推進し、核拡散を防止する上で、きわめて重要である。FMCTの交渉を始めるのに加え、国際社会は、すべての核物質――FMCTの対象とはならないかもしれない物質も含め――の保安と透明性を高めるための自主的な「核分裂性物質管理構想(FMCI)」の創設を検討すべきである。

核兵器の廃絶には、堅固で信頼性のある核不拡散体制が必要である。包括的保障措置協定と追加議定書を採用していいない国はすべてそうすべきである。さらに、各国は、その各物質の安全・保安をためるためにすべての関連した多国間協定に署名し、これらを批准、実施すべきである。

恐ろしい核のテロリズムの可能性の回避に役立てるために、核兵器を持っている国は、すべて、その核兵器が権限を持っていない者の手に渡らないよう保証するために必要なすべての措置を講じるべきである。

我々は、IAEAと密接な協力の下に、非差別的核燃料供給システムを作ることを目指すべきである。この点で、製造側と消費側の真剣かつ継続的な対話が必要である。消費側が、その必要を説明する機会を持ち、供給側が取り決め・インセンティブをそれに合わせて調整する機会を持つようにするためである。

我々は、「気候変動に関する政府間パネル(IPCC)」のような支持基盤の広いハイレベルの「核軍縮に関する政府間パネル(IPND)」の招集について検討すべきである。核兵器廃絶の中核的要件について各国政府に助言するためのものである。

2008年6月18日水曜日

日本から環境情報の発信を枝廣淳子

日本から環境情報の発信を
                                枝廣淳子


同時通訳者、翻訳者、環境ジャーナリストとして仕事をするなかで、環境の分野
でも、情報の輸入過多状態--日本にはたくさん海外の情報が入ってくるけれど
も、日本の情報はほとんど海外に出ていっていない--であることをつねに実感
していました。

「スウェーデンでは」「アメリカでは」と通訳をしながら、「日本にもいい取り
組みがあるのになぁ」と思っていました。海外にとって、「日本からの情報がな
い」ということは、「日本では何もやっていない」ということです。

もちろん日本にも、英語版の環境報告書を作成している企業はたくさんあり、英
語ページを用意している政府や諸団体のホームページもたくさんあります。しか
し、「情報が存在している」ということと、「その情報が使ってもらえる人に届
いている」ということは、別です。英語情報があっても、きちんと伝えるための
戦略と活動がなければ、せっかくの英語情報も生かし切れません。

「せっかく日本ではよい取り組みがたくさんあるのに、世界に伝わっていないの
はもったいない」――そうした思いから、2002年8月に仲間とNGOジャパン・
フォー・サステナビリティ(JFS)を立ち上げました。多くの法人会員や個人サ
ポーター、ボランティアの方々の支援や協力を得て、189ヶ国に情報を配信する
などの活動をしています。
http://www.japanfs.org/index_j.html

JFSは、「こういう社会になってほしい」=持続可能な社会を垣間見せてくれ
るポジティブな情報を毎月30本発信しています。ちょうどパッチワークのキルト
の一片一片のように、私たちの望んでいる持続可能な社会に向かう動きや取り組
みのスナップショットです。このような取り組みがあちこちで広がり進めば、ジ
グソーパズルのように「持続可能な社会」の姿が完成していくことでしょう! 
毎日、発信する情報の準備をしながら、ワクワクしています。

JFSの活動から、日本から世界への効果的な情報発信のベースとして、3つ必
要なことがあると思っています。

(1)わかりやすく検索し、読むことができる情報が英語で用意され、きちんと更
新されていること。

(2)問い合わせ等への窓口を明示し、可能な範囲で対応をすること。

(3)情報を読みにくるのを待つだけではなく、自ら積極的に情報を届けるととも
に、そのような情報源があるということを知ってもらうこと。

(JFSでは、配信先開拓チームというボランティアチームが、インターネット
で日本からの環境情報に興味を持ちそうな人々を調べ、「このような情報を受け
取りませんか?」とセールス(?)しています。このように積極的に情報を届けに
いくということは、日本の情報発信にとって、特に重要です)

海外への発信に限りませんが、どのような情報発信であっても大切なのは「伝え
方」です。情報を伝えるとは、人にモノを渡すことに似ています。手の小さな人
に大きなモノをそのまま渡すことはしないでしょう? 小さく砕いて渡してあげ
ます。小さな子どもには、かがんで目線を合わせて渡してあげるでしょう? 情
報発信も同じように、「どうしたら受け取りやすいか?」を考えながら差し出す
こと――これが伝え方のポイントです。

個人でも組織でも、「伝える力」は、意識し、練習していくことで、向上します。
今回はどのように伝えようか?と「計画」し、それを「実行」したあと、何がど
こまで伝わったかを「振り返り」をし、次の伝え方を計画するというPDCサイ
クル(Plan-Do-Check)を回していくことで、より効果的に効率的に伝えられる
ようになっていきます。

また、伝えるときには、氷山の一角のような単なる「出来事」だけではなく、そ
の出来事を含め、どのような「傾向やパターン」があるのか、そしてその傾向や
パターンをつくり出している「構造」はどのようなものなのか――そこまで切り
込んでいく分析や解説も併せて出していくことが重要です。特に異文化間の情報
のやりとりは、文脈がわからないと、その情報が正しく伝わらなかったり、役に
立たなかったりする場合がよくあります。

日本と世界との情報のやりとりには、3つの段階があると考えています。最初の
段階は「輸入」です。日本は明治時代以降、海外から情報を輸入するというモデ
ルをつくり上げてきました。いまでも大部分の組織や人々は、無意識のうちに
「輸入」中心の情報のやりとりを考えています。
 
第2段階は、日本からの情報を伝えたり、海外からの情報へのフィードバックを
返すといった、日本からの発信です。日本ではほんの少しですが、この段階の活
動も見られます。

そして、今後求められる第3段階は、単なる「教えてもらったり教えたり」を超
えて、それぞれが持てるものを持ち寄って、新しいパラダイムや価値観をつくり
出していく「共創型コミュニケーション」です。いま自分たちはどの段階にいて、
どの段階を目指しているのか、そのためにどのような取り組みが必要かを考えな
がら進めていく必要があります。

環境問題に関して言うと、残念ながら、これから温暖化をはじめ、状況は悪化し
ていくでしょう。そのなかで、あきらめたり絶望感に陥ったりする人が出てくる
可能性があります。それでも日本からは毎日ポジティブな動きが伝わってくる―
―「混迷を深める世界にあって、いつも希望と夢と元気がこんこんと湧き出して
いる泉」のような活動を続けていきたいと思っています。

ジュリスト特集・地球温暖化と排出枠取引

ジュリストNo.1357(6月1日号)

特集・地球温暖化と排出枠取引
○地球温暖化と排出枠取引―――特集に当たって◆大塚 直
○2013年以降の地球温暖化の国際的枠組みと市場メカニズム◆高村ゆかり
○国内排出枠取引に関する法的・法政策的課題◆大塚 直
○排出枠取引制度の設計に関する経済学的視点◆諸富 徹
○排出枠取引と信託◆平 康一
○東京都における地球温暖化問題への取組―――大規模事業所への削減義務の導入◆東京都
環境局CO2排出量削減制度構築WG
○EUの排出枠取引制度◆渡邉理絵
○アメリカの連邦州における国内排出枠取引制度の胎動◆西村治彦/河村玲央
○アメリカの司法における温暖化関連訴訟の動向◆平尾禎秀
○クリーン開発メカニズムの過去,現在,将来◆水野勇史

2008年6月17日火曜日

第4回 東京大学AGSサステイナビリティ戦略セミナー

今年度第4回(7月)の東京大学AGSサステイナビリティ戦略セミナーでは下記のように、
東京大学大学院法学政治学研究科教授の城山英明先生に、技術と社会システムに
ついて話をしていただきます。
ご参加ください。


                   記

講師: 城山 英明先生
      東京大学大学院法学政治学研究科 教授

     みなさまよくご存知とは思いますが、先生のプロフィールを添付いたしました。 

題目:「技術と社会システム-技術導入における社会意思決定」
      
   技術の活用によりサステナビリティーの確保を図るためには、技術の社会に対する
  多様な影響を明示化し、それらの影響を総合的に評価しなければならない。
   社会に大きな影響を及ぼすと思われる新しい技術の導入に際しては、その導入
  に伴い潜在的にどのような便益があるかを明らかにすると共に、どのような潜在的
  リスクがあり、それらを明示化した上でそれに対してどの様に対処すべきかを包括的
  に考慮するための技術社会影響評価(Technology Assessment: TA)が必要である。
   本報告では、LRT (Light Rail Train) やカーシェアリングといった技術導入を巡る
  社会意思決定の事例研究を踏まえた上で、技術社会影響評価に必要な要素と
  制度化のあり方に関する議論を紹介したい。また、LRT導入を巡って議論が行わ
  れている宇都宮市の例を用いて、多様な関係者の問題認識を可視化する問題
  構造化手法を用いた技術社会影響評価による提言の可能性について論じたい。

日時:2008年7月18日(金)16時-17時30分
    
場所:東京大学本郷キャンパス
     図書館会議室 (添付ファイルの地図をご覧ください。)  

     セミナー終了後山上会館にて懇親会を行います。懇親会にも是非ご参加ください。 
    
セミナーにご参加いただける場合は、7月10日(木)までに、
下記のフォーマットで 荒川 areyoume712@gmail.com まで連絡くださいますようお願いいたします。

件名:第4回 東京大学AGSサステイナビリティ戦略セミナー出席
------------------------------ --
名前:
所属:
連絡先:
懇親会への参加:○ or ×
--------------------------------

--

公開ヒアリング:低炭素社会に向けて

皆様、お世話になっております。

環境省の河村と申します。

環境省では、国内排出量取引制度の在り方について市民、NGO、企業、地方公共団体等に説明し広く提案・意見を求めるため、公開ヒアリングを開催しています。

東京会場に引き続き、先日開かれた名古屋会場でも出席者が会場の定員を上回り、積極的な御提言をいただきました。ありがとうございます。また、席を十分に御用意できなかったことをお詫び申し上げます。

明日6月17日(火)は札幌会場です。引き続きよろしくお願いします。

加えて、6月23日(月)には仙台会場、6月27日(金)には大阪会場、6月30日(月)には福岡会場でも公開ヒアリングを開催することとなりました。

平成20年6月16日
低炭素社会に向けて-地球温暖化対策の今後の展開(国内排出量取引制度、カーボン・オフセットをはじめとして)-公開ヒアリングの開催について(仙台会場、大阪会場、福岡会場)(お知らせ)
http://www.env.go.jp/press/press.php?serial=9839

○仙台会場
 平成20年6月23日(月) 18:00~20:00
(財)宮城県教育会館 フォレスト仙台 第2会議室
 〒981-0933
 仙台市青葉区柏木1-2-45
 応募締切:平成20年6月20日(金)17:00必着

○大阪会場
 平成20年6月27日(金) 18:00~20:00
 新大阪イベントホール レ ルミエール ホールA
 〒532-0011
 大阪市淀川区西中島5-5-15
 新大阪セントラルタワー北館2F
 応募締切:平成20年6月25日(水)17:00必着

○福岡会場
 平成20年6月30日(月) 18:00~20:00
 (財)福岡県中小企業振興センター 大ホールA
 〒812-0046
 福岡市博多区吉塚本町9-15
 応募締切:平成20年6月26日(木)17:00必着

参加を希望される方は、それぞれの応募締切までに、
チームマイナス6%運営事務局 低炭素社会づくり推進室
(E-mail:info@teitanso.jp Fax:03-3547-2642)までお申し込みください。
申込み方法の詳細は、上記(お知らせ)を御参照ください。

環境省の検討会の資料・議事録・中間まとめは、こちらに掲載されています。           ↓  ↓    ↓
国内排出量取引制度検討会の開催状況・結果について
http://www.env.go.jp/earth/ondanka/det/seido_conf/index.html

以上、御参考まで。

地球温暖化防止のための革新的技術-燃料電池自動車の将来的な普及及び家庭用燃料電池システムの実用化に向けて

平成20年5月12日
情報を更新しました 平成20年6月16日 3.口頭発表プログラムの要旨集を掲載しました
平成20年6月12日 ポスター発表プログラムを追加掲載しました。

NEDO 技術開発機構では、燃料電池自動車の将来的な普及及び家庭用燃料電池システムの早期実用化に向けて、技術進展と技術課題を広く共有化することを目的として、標記シンポジウムを開催し、平成19年度に実施した燃料電池・水素技術開発の研究成果を中心として技術分野毎に成果発表を行います。また、水素・燃料電池実証プロジェクト(JHFC)、固体高分子形燃料電池先端基盤科学研究より招待講演を予定しております。

聴講を希望される場合は、下記7.参加申し込み方法にしたがって、事前にお申し込み下さい。



1.場所

* 明治大学 アカデミーコモン(402KB)

〒101-8301 東京都千代田区神田駿河台1-1 
口頭発表会場:アカデミーホール(3F)
ポスターセッション会場:ビクトリーフロア暁の鐘(2F)

2.日時
平成20年6月23日(月) 10時30分~18時00分(開場予定10時00分)
平成20年6月24日(火)~26日(木) 10時00分~18時00分(開場予定9時30分)

3.時間および内容

* Adobe Readerを入手する

* 口頭発表プログラム(222KB)
6月23日(月)10時30分~18時00分 要旨集
・水素の貯蔵・車載技術開発
・燃料電池・水素に係る調査研究
6月24日(火)10時00分~18時00分 要旨集
・水素インフラの普及に向けた技術開発
・燃料電池・水素に係る基準及び標準化
6月25日(水)10時00分~18時00分 要旨集
・定置用燃料電池の早期実用化に向けた技術開発
・固体高分子形燃料電池に係る基礎基盤技術開発
6月26日(木)10時00分~18時00分 要旨集
・固体高分子形燃料電池の実用化に向けた技術開発
・固体酸化物形燃料電池の実用化に向けた技術開発


* Adobe Readerを入手する

ポスター発表プログラム

* 6月23日(月)・24日(火)12時00分~14時00分(128KB) 
水素安全利用等基盤技術開発
水素貯蔵材料先端基盤研究
水素社会構築共通基盤整備
水素先端科学基礎研究
新利用形態燃料電池標準化等技術開発
高耐久性メンブレン型LPガス改質装置開発
* 6月25日(水)・26日(木)12時00分~14時00分(127KB)
固体高分子形燃料電池実用化戦略的技術開発
定置用燃料電池大規模実証研究
固体酸化物形燃料電池システム技術開発
固体酸化物形燃料電池実証研究

* 上記プログラムは今後変更になる可能性もありますので、あらかじめご了承ください。


4.資料事前掲載について
口頭発表およびポスター発表における発表要旨を6月中旬に掲載予定です。また、会場におきましても要旨集を配布予定です。
(なお、開催当日の口頭発表資料、ポスター発表資料は要旨集と異なる場合があります。)

5.参加者定員 
予定人数 : 各日とも約700名
※参加可否については、7.の方法によりお申し込みいただいた後、1週間以内にご連絡します。

6.参加費
無料

7.参加申し込み方法
下記のメールアドレス宛に、件名を「聴講希望」、メール本文に、法人名、所属・役職、氏名及びE-mailアドレスを記載の上、お申し込みください。

 参加を希望する各日毎にE-mailによる申込みをしてください。

* 6月23日(月) fch-seika080623@nedo.go.jp
* 6月24日(火) fch-seika080624@nedo.go.jp
* 6月25日(水) fch-seika080625@nedo.go.jp
* 6月26日(木) fch-seika080626@nedo.go.jp


8.個人情報保護ポリシー
取得した個人情報は、本報告会の傍聴登録を受け付けた旨の連絡及び当日受付用のリスト作成に利用します。また、当機構が開催する成果報告会、シンポジウム、セミナー等のご案内状の送付・ご連絡に利用することがあります。
なお、ご提供いただいた個人情報は上記の利用目的以外で利用することはありません。(ただし、法令等により提供を求められた場合を除きます。)

9.本件に関する問い合わせ先
NEDO技術開発機構
燃料電池・水素技術開発部 菅原、宍戸、渡辺
住所 〒212-8554 神奈川県川崎市幸区大宮町1310番 ミューザ川崎20階
電話:044-520-5261、 FAX:044-520-5263

2008年6月16日月曜日

Cambodian Cabinet approves 2 hydroelectric dam projects to be built by Chinese companies

*Cambodian Cabinet approves 2 hydroelectric dam projects to be built by
Chinese companies *

/http://www.iht.com/articles/ap/2008/06/14/asia/AS-GEN-Cambodia-Hydropower.php/
**

*PHNOM PENH, Cambodia
:*
The Cambodian Cabinet has approved plans for Chinese companies to build
two hydroelectric plants beginning the end of this year, a government
official said Saturday.

Environmental groups say the dams threaten the country's ecosystem and
the livelihoods of thousands.

Both dams will be located in Koh Kong province in southwestern Cambodia,
said Seng Savorn, a spokesman of the Council of Ministers.

China National Heavy Machinery Corp. will take until at least 2014 to
complete a US$540 million dam, which should be able to generate up to
246 megawatts of electricity, he said.

Another Chinese company, Michelle Corp., is to build a US$495.7 million
dam intended to generate up to 338 megawatts of electricity, he said.
The project is due to be completed in 2015.

Electricity generation in Cambodia remains largely undeveloped, with
most power plants using fossil fuels. The impoverished Southeast Asian
nation also buys electricity from neighboring Vietnam and Thailand.

Power costs in Cambodia are among the highest in the world, and only
about 12 percent of its 14 million people have access to electricity,
according to the World Bank.

Electricity prices are also a major source of complaint from investors
in Cambodia.

In a bid to meet future electricity demand, the government has
identified 14 potential hydroelectric dam sites across the country.

Environmentalists have voiced concerns about the impact those projects
will have.

In a report earlier this year, U.S.-based International Rivers Network
said "poorly conceived hydropower development could irreparably
damage" Cambodia.

"Large hydropower projects can incur significant environmental and
social costs that risk undermining sustainable development," said the
report released in January.

Seng Savorn dismissed the concerns, saying the projects were studied
thoroughly before they were approved by the Cabinet.

ダムと石炭は中国へ任せろ

「ダムと石炭は中国へ任せろ」,と日本の電力,特に海外のプロジェクトを握るJパワ
ーは決心したように見えるという話をしたが,カンボジアはまさしく,少なくとも電力
セクターは,臆病な,と言うか慎重な日本が去って,中国企業が大挙して乗り込んでき
たために,全く時代が変わったように活気付いている。日本が主導していた頃は,本当
に大使館の顔色を窺いながら100KW造るにも青息吐息だったが,中国企業は数十万
KWどころか,数百万KWに手を出し,もう電力問題などはどこ吹く風,と言う風情で
ある。私も親しかったカンボジアの官僚達も,もう顔も忘れているだろう。

1990年頃に,ラオスで水力の民間開発が始まった頃,私は現地で日本企業の進出を
待っていた。三井物産や関西電力が今ラオスに入ってきてくれれば,まるで荒野を行く
ブルドーザーのように,大規模水力やダムは,何の心配もなく瞬く間に開発されるだろ
う,といつも想像をたくましくしていた。かっては米国全土を買いまくろうとした日本
のバブルは消えかけており,バンコクにいた三井物産の社長さんも,いやアダチさん,
水力は長いから勘弁してよ,と言われてガックリしたことがある。

それにしても中国の企業の勇敢さというか,商売があれば何のためらいもなくでて行く
中国企業の活力には感心する。かって東南アジアを暴れ回った華僑の精神そのもので,
もう中央政府のブレーキは全然効かない,国内で暴れ回った電源資金は,インフレを懸
念したり,燃料不足を懸念する抑圧感から解放されて,カンボジアやミャンマーで,龍
のように荒れ狂っている。


本文

●カンボジア政府,中国企業の二つのダム計画を承認

「ダムと石炭火力は中国に任せておけ」,と言うとおり,あのカンボジアで2つのダム
で合計584MW,更に2019年までには1,942MW,その上に2020年までに
輸入による石炭火力を9カ所建設するという,もうカムチャイ水力やココンの火力で唸
っていた日本勢などは,何の役にも立たない状態で,全くゴミみたいな話を日本は一生
懸命やっていたわけだ。

今回,フンセン首相出席の閣議で決定されたのは,カンボジア南西部に位置するスタン
タタイ水力246MW,スタンラッセイチュルムクロム水力338MW,合計約10億
ドル,建設資金はすべて中国企業が持ってくる。これらは今年着工して2014年,2
015年に運転開始する。更に,2019年までに9つの水力,合計1,942MW,更
に2020年までに石炭火力9カ所。

今日,名前の出ている地点は,いずれも旧来から取りざたされている地点ではあるが,
そんなに大きな出力ではなかったし,更に日本政府は治安問題や地雷で怖じ気づいてい
た地域である。恐らくとんでもない高いダムを造って出力を挙げているのだろう。全く
中国企業の勇気と資金力がカンボジアを根底から救うことになる。Jパワーの,ダムと
石炭は中国に任せろ,の政策は,日本に難しいことを言われるよりは,カンボジアにと
ってはどれだけ大きなインパクトになっていることか。

●ラオスのナムテン2水力,下流カンボジアに不安を

一方で,カンボジアのNGOは,弱々しい声で,上流,ラオスで開発されるダムによる
カンボジアへの悪影響を心配し,カンボジア政府はラオス政府と対話を行うよう求めて
いる。2009年に運転開始するナムテン2水力の水の影響や,ロシア企業が開発する
ナムコン1水力,セコン4水力などのセコン河の開発も,環境調査を行ったノルコンの
報告書が十分でない,と不満を述べている。

いずれも具体的でなく,流況が変化する,魚類に影響がある,など殆ど説得力のない主
張なので,誰も耳を貸そうとしない。もう少し理論正しく組み立てて,メコン河委員会
に持ち込むなど,協議のための場を積極的に造らなければ,まさしく犬の遠吠えになっ
ている。恐らく,ダムの運用について,下流国としては,下流民の安全のための設備を
理路整然と主張すべきだろう。

●インド国家送電公社PGCIL,世銀などより6億ドル調達を視野

現在インドは,一挙に電源不足の迫るべく,1カ所400万KW以上の大規模開発計画
を各地で推進中であるが,これに国家送電公社PGCILの対応が今後は問題となる。
とりあえず,政府保証のもと,ADBより4億ドル,世界銀行より2億ドル,合計6億
ドルを視野に入れているが,現在走っている第11次五カ年計画の実現のためには途方
もない送電線建設のための資金が必要となる。

次の財政年度には,540億ルピー,約12.4億ドル相当が必要であるが,2007年
~2012年までの第11次五カ年計画では,送電線建設費が700億ルピー,約1,6
30億ドル相当必要で,このうち2000億ルピー,約466億ドルを民間資金が負担
する計画となっていおる。2008年に於ける設備増強は,超高圧送電線が5,500回
線km,変圧器容量が6,300MVAである。


参考資料

2008年6月15日分

インド

●080615A India, Economic Times
インド国家送電公社PGCIL,世銀などより6億ドル調達を視野
PowerGrid to seek $ 600 mn more from World Bank, ADB
http://economictimes.indiatimes.com/News/News_By_Industry/Energy/Power/PowerGri
d_to_seek__600_mn_more_from_World_Bank_ADB_/articleshow/3126573.cms

カンボジア

●080615B Cambodia, phnom penh post
ラオスのナムテン2水力,下流カンボジアに不安を
Lao dams may cast long shadow downstream
http://www.phnompenhpost.com/index.php/200806126707/National-news/Lao-dams-may-
cast-long-shadow-downstream.html
●080615C Cambodia,
カンボジア政府,中国企業の二つのダム計画を承認
Cambodia govt approves 1bln usd Chinese dams
http://www.forbes.com/afxnewslimited/feeds/afx/2008/06/13/afx5113624.html